イチオシ!3DCADパソコンのおすすすめとソフト別の選び方

3DCADパソコンってどんなパソコンを買ったらいいの?明確な定義がなくわかりませんよね。

最近は3DCADに適したパソコンを安く販売しているメーカーも多いため、以前より購入のハードルが下がり入手しやすくなっています。

このサイトでは、「3DCADを扱えるパソコンスペック」の選び方と現在発売中の「最新パソコン」を紹介していきます。ぜひ、この記事を参考に快適な仕事環境を手に入れてくださいね。

先にイチオシパソコンを知りたい方はこちら>>

ノートパソコンについてはこちらの記事で解説しました。合わせてご覧ください。

おすすめなCADに適したノートパソコンを比較しました

2020年8月30日

3DCADパソコンと普通のパソコンの違い

普通のパソコンと3DCADパソコンには、圧倒的な以下の違いがあります。

CADの処理に適したグラフィックボードが入っている

普通のパソコンとの大きな違いは、グラフィックボードの有無です。それもCADパソコンにはCADソフトにおける3Dオブジェクトの処理に適したグラフィックボードが入っています。

グラフィックボードは、CADソフトの処理に適したNVIDIA RTXと呼ばれるシリーズが一般的。

NVIDIA RTXを扱うことで、CADのオブジェクト処理を行うコンピューター言語とグラフィックボードで扱われているプログラミング言語が同じであるため、比較的負荷のかかる3D作業でもサクサクと動かすことができるんです。

性能が上がる分、値段が高価

3DCAD向けパソコンは、きめ細やかな表現や動きに対応するPCパーツの性能に比例して値段が高いため、総じてパソコン全体の値段は高くなります。

PCパーツの中でも先ほど触れたグラフィックボード(NVIDIA RTX)の値段は高いです。

だからこそ、実現したい作業環境を想定して慎重に選ぶ必要があるんです。この点の選び方は詳しく解説をしていくので安心してください。

3DCADパソコンの基本的なスペックの選び方

ここからは、3DCADパソコンスペックの選び方について解説していきます。スペックを選ぶには各パーツの役割を知ることが大切です。

基本的に、使用する「CADソフト」「作業する環境」に求められる能力に合わせて、選んでいくとパソコンが完成します。それぞれのパーツの役割の説明と共に、「選ぶべきパーツ」を解説していきましょう。

重要なPCパーツは、以下の3点です。

  • CPU
  • メモリ
  • グラフィックボード

「CPU」は個人用・ビジネス用で選ぶ

CPUはいわば、パソコンの頭脳の役割をするパーツです。具体的には、CADで操作した司令を他のPCパーツに投げるといったことをします。

CPUの中でも、Corei7XeonというCPUはCADにおすすめです。それは、以下のような理由があるからです。

Core i7 コア数が多いので、一度に処理できるタスクが多い。よって、3DCADのような高解像度処理を使う時に適したCPU。
Xeon 企業やサーバーに使われるCPU。ECCメモリに対応しているため、CADデータのバックアップでき安心。企業でCADを使う際はこちらを選ぶ。勿論、コア数が多いため、処理能力が高い。

企業でCADを導入するなら、Xeon。理由は、作成した大事なデータのバックアップができるECCメモリーに対応しているからです。

これがあることにより、万が一CADが強制シャットダウンしても、ECCメモリのおかげで大事なデータが消去されず守られます。Core i7には残念ながら、ECCメモリには非対応なのでそれができません。

しかし、その分Xeonは、Core i7に比べ割高となる点は注意しなければいけません。

以上より、

  • 個人用はCore i7
  • 法人用はXeon

を選ぶと良いでしょう。

「メモリ」は原則16GB以上

メモリは原則として16GB以上を選びましょう。8GBだと不足しがちで、このメモリが足りないとCADのモデリングが「カクつく」といった現象がおきます。

初めのうちはデータが軽いのでメモリが少なくても、動作速度はさほど気にならないのですが、作業を進めていくうちにつれ、データ量も増えていくため、その能力不足が気になってくるんです。

メモリ不足になると、最悪の場合にフリーズしてCADが強制終了してしまうことも。強制終了してしまうと、今まで作業したデータが保存前の状態に戻ってしまうことがあります。苦労して作った図面をもう一度同じ作図する事は本当に手間です。

データを作成していくうちに処理は重くなっていくものなので、メモリは余裕を持ったものを選ぶ必要があります。

  • メモリは最低でも16GB以上
  • 32GBあると安心

「グラフィックボード」は使用するソフトに合わせて選ぶ

CADのソフトによって、求められる性能が異なるのがグラフィックボードです。この選定が一番難しく、値段が高い部品なので慎重に選んでいきたいところです。

CADに対応したNVIDIA RTXを選ぶべきだ、と先ほども触れましたが、NVIDIAシリーズには以下の種類があります。

NVIDIA T600 CUDAコア数:640、GPUメモリ容量:4GB
NVIDIA T1000 CUDAコア数:896、GPUメモリ容量:4GB
NVIDIA RTX A2000 CUDAコア数:3328、GPUメモリ容量:6GB
NVIDIA RTX A2000 12GB CUDAコア数:3328、GPUメモリ容量:12GB
NVIDIA RTX A4000 CUDAコア数:6144、GPUメモリ容量:16GB
NVIDIA RTX A4500 CUDAコア数:7168、GPUメモリ容量:20GB
NVIDIA RTX A5000 CUDAコア数:8192、メモリ容量:24GB
NVIDIA RTX A5500 CUDAコア数:10240、メモリ容量:24GB
NVIDIA RTX A6000 CUDAコア数:10752、メモリ容量:48GB

以上のようにT、RTXの次の数字が大きいほど高性能なモデルとなっている。

全員が全員NVIDIA RTX A6000ほどの作業をするわけではないと思うので、ここで線引きをしたいと思います。

基本的に3DCADのモデリングをする際、材質や光源の再現をしたいならNVIDIA RTX A4000以上が必要になってきます。RTX A4000を超えてくると、大規模な建築3Dモデリングといった負荷のかかる処理(4K、8K画像処理も)のBIMを行う場合で求められます。

機械のモデリングだけの性能で十分なのであればNVIDIA T1000で問題ないです。そこそこ大きいワールドで作業を行う場合は、RTX A5000以上を選べば事足ります。

まとめますと、以下のようになります。

  • 機械系モデリング:NVIDIA T1000以上
  • 建築系モデリング:NVIDIA RTX A4000以上
  • 機械系モデリングに加えBIM解析を行う:NVIDIA RTX A5000以上

実はパソコンメーカー選びから決まっている

これまで、重要な各パーツの選び方について解説してきましたが、実はパソコンメーカー選びから良し悪し決まっているんです。なぜなら、メーカーによって金額に差がありすぎるからです。

有名なブランドメーカー「DELL」や「HP」といったメーカーはブランドPCと呼ばれ、企業でも使われてますが実は割高で、個人で購入しようとしている方はもちろん、企業の方にもおすすめできません。同じ金額でスペックの良い商品が変えてしまうんです。

以上のメーカーは、常に割引セールがされていて、あたかも「運良く安く買えるタイミングだ!」と誤解しがちですが、そのセール・割引は毎日やっています。もともとの価格が高く設定されていて、割引になってもまだ高いんです。

ではどこで買えばいいの?そこでおすすめなのが今回紹介する国内のBTOパソコンメーカーなのです。

BTOとは

BTO(Build to Order)は受注ごとに生産するので、在庫を持たずコストを抑えられるので安く購入できます

DELLやHPもBTOメーカーなのですが、世界的に大規模で行なっているのと、流通コスト・広告料が余計にかかっています。よって割高で提供されているんです。

国内のBTOメーカーは、限られたマーケットで販売し、広告費もあまりかけてないため、安く提供できるのです。国内製造・国内出荷なので安心できる点も魅力的です。

以上の理由により、海外BTOメーカーは国内のBTOパソコンに安さでは到底及ばないのです。

特に初心者の方で少しでも費用を安く抑えたい方は、量販店で買うのではなく、BTOパソコンメーカーのオンラインショップで買えば高性能パソコンを安く買う事ができます。

CADパソコン選び方まとめ

  • CPU:個人用ならCore i7
  • CPU:法人用ならXeon
  • メモリ:16GB以上
  • グラフィックボード:機械系ならNVIDIA T1000以上
  • グラフィックボード:建築系ならNVIDIA RTX A4000以上
  • グラフィックボード:建築系でBIMを使うならNVIDIA RTX A5000以上
  • 購入店舗:国内BTOメーカーを選ぶ

3DCADパソコンおすすめメーカーのパソコンを比較

3DCADパソコンを買うのに最適なメーカーを厳選し、そのパソコンを比較しました。以下で解説していきます。

ツクモ


  • BTOパソコンのカスタマイズ豊富な品揃え
  • どのPCでもクリエイターPCはポイントがたまる
  • ショッピングローンはアプラスが使える
機械系CADパソコン

QA5J-E233/B(公式サイトへ)

Corei5とNVIDIA T1000搭載の最安構成です。

電源スイッチはスライド式を採用。押し間違えのない構造でうっかりシャットダウンしてしまうことを予防できます。

Core i5-13400F
16GB
NVIDIA T1000
1TB M.2SSD
189,800円(税込)〜
建築系CADパソコン

QA7J-E241/B(公式サイトへ)

ケースは上記のQA5J-E233/Bと同じです。

インテル14世代Corei7・RTX A2000搭載で20万円台は最安です。

Core i7-14700
32GB
NVIDIA RTX A2000
1TB M.2SSD
249,800円(税込)〜
法人用・機械CADパソコン

QX5J-J231/XB(公式サイトへ)

Xeon CPU搭載・ECCメモリ標準装備ワークステーションです。

10Gbのイーサネットが2つ2.5Gbが1つの3つの端子がある為、3つのインターネット回線を同時に利用できます。

ケースはフロントに3連ファン標準装備されている為、すごく冷えるので負荷のかかる作業でも安心して行えます。

Xeon w5-2455X
62GB
NVIDIA RTX A2000
1TB M.2SSD
599,800円(税込)〜
法人用・建築CADパソコン

QX7J-K231/XB(公式サイトへ)

ケースはQX7J-K231/XBと同じです。

RTX A4000SFF Ada最新GPU搭載が特徴です。

Xeon w7-2495X
64GB
NVIDIA RTX A4000SFF Ada
1TB M.2SSD
1,099,800円(税込)〜

マウスコンピューター


  • 24時間365日サポート
  • 修理から96時間で修理可能
  • 出荷目安は7日程度
  • DAIVパソコン限定でJACCS48回まで分割金利0円
機械系CADパソコン

DAIV FX-I5N1A(公式サイトへ)

マウスコンピューターのクリエイター用モデル。

取手・キャスターがついたケースな為、運びやすいです。

ケース上部に端子が集合しており、Tyepe-c端子があるので特徴です。

Core i5-14400F
NVIDIA T1000
16GB
512GB NVMe Gen4×4 
269,800円~(税込)
建築系CADパソコン

DAIV FX-I7N2A(公式サイトへ)

ケースは、DAIV FX-I5N1Aと同様です。 Core i7-14700KF
NVIDIA RTX A2000
32GB
1TB NVMe Gen4×4
349,800 円〜(税込)
法人用・機械CADパソコン

DAIV FW-X3N2A(公式サイトへ)

ケースは、DAIV FX-I5N1Aと同様です。

Xeon搭載PCを最安で組めるのは実はマウスコンピューターのPCです。

Xeon w3-2423 
NVIDIA RTX A2000
64GB
1TB NVMe Gen3×4 
569,800円~(税込)
法人用・建築CADパソコン

DAIV FW-X3N40(公式サイトへ)

ケースは、DAIV FX-I5N1Aと同様です。 Xeon w3-2423
NVIDIA RTX A4000Ada
64GB
1TB NVMe Gen5×4 
839,800 円〜(税込)

ThinkStation|レノボ



  • AUSUのパフォーマンス大のマザーボード搭載
  • 水冷式のクーリングで排熱効果大
  • 出荷目安は10日程度
  • JACCS36回まで分割金利0円
機械系CADパソコン

ThinkStation P3 Tiny(公式サイトへ)

コンパクトなPCで1Lほどの容量しかありません。

よって、省スペースに配置できる為場所を取りません。

Core i7-13700T
32GB
NVIDIA  T1000
1TB SSD
259,556円(税込)〜
建築系CADパソコン

ThinkStation P2 Tower(公式サイトへ)

タワー型のワークステーション。

拡張性に優れています。前面にType-c端子があるのも評価高いです。

Core i7-14700T
32GB
NVIDIA RTX A2000
512GB M.2SSD
271,480円(税込)〜
法人用・機械CADパソコン

ThinkStation P5(公式サイトへ)

Xeon専用タワーケースということもあり、拡張性が高いです。

グラフィックボードは2枚まで挿入可能。

Xeon w3-2423
16GB
NVIDIA RTX A2000
1TB HDD
470,910円(税込)〜
法人用・建築CADパソコン

ThinkStation P7(公式サイトへ)

ThinkStation P5と同じケース採用 Xeon w5-3423
32GB
NVIDIA RTX A4000
512GB M.2SSD/1TB HDD
920,040円(税込)〜

3DCADソフト別パソコンの選び方!安い順に並べてみました

こちらでは、使うソフトによって選ぶべきパソコンを紹介します。

このスペックを選べば大丈夫!ご自身の予算に合わせてお選び下さい。紹介するソフトは以下のソフトになります。

  • AutoCAD
  • Inventor
  • MAYA
  • 3DSMAX
  • SolidWorks
  • VectorWorks
  • Rhinoceros
  • NX
  • CATIA

AutoCAD・Inventor・SolidWorks・VectorWorks

MAYA

3DSMAX

NX・CATIA・Rhinoceros

3DCADパソコンに関するQ&A

CADパソコンを買う際に、よく悩まれる質問に答えてみました。様々な悩みがあるようですが、ひとつづつ答えていきます。

ノートとデスクトップパソコンのどちらがベスト??

作業効率と安価でスペックを詰めることを考えるとデスクトップ一択です。

持ち運びにはノートパソコンが便利ですが、やれることは限られますし、高スペックなノートパソコンは割高です。2DCADのみでスペックを落とすのであれば、比較的安く入手できます。

ノートパソコンについては以下の記事で解説していますので合わせてご覧ください。

>>最新モデル!CADに適したノートパソコンのおすすめ比較

Amazonでも売ってないの?

Amazonにも上記で紹介したパソコンが売っていますが、全て既製品で商品は限られています。ラインナップを見てみると、安いタイプの商品が多いようです。

CADパソコンのように、CPU、メモリ、Quadroと特定のスペックを揃えたパソコンを探すのは困難でしょう。

Amazonには、プライム会員だと「お急ぎ便が無料・Amazonでの簡単な支払い・その他充実なコンテンツ」といったサービスがあり魅力的ですが、目的のパソコンにはありつけない場合がほとんどということを理解しておきましょう。

CADパソコンにMacを使っている人はいる?

企業によって、パソコンはMacと決まっている会社もあります。

ですが、CADソフトに合わせて使用するパソコンを選んで下さい

ソフトの概要に対応OSを見れば、Macに対応しているのか表記されています。ちなみにAutoCADはMac対応です。Mac用のCADソフトは増えてはきましたが、まだまだ主流は、Windowsです

特にMacにこだわる理由がなければ、CADパソコンはWindowsを選ばれた方が無難です。

レンタルパソコンを使おうと思うんだけど、どう思う?

レンタルパソコンは、使いたいときに使いたい期間の時使える便利なパソコンです。レンタルパソコンは、以下のような時に助かります。

  • スポットで必要になった
  • 急に外出することになった
  • 外でセミナーをする際にCADを動かしながら説明したい

レンタルのノートパソコンがあるとそういった自体に対応できます。常に最新機種を使える点もメリットですね。

値段が高いから新品で買えない!中古パソコンを買うならどこがおすすめ?

中古パソコンを選ぶなら、大手のパソコンショップが安心です。

整備・製造が行き届いていますし、在庫の種類も豊富なので、選び方がに困りません。更に、保証期間もあるので、中古だとはいえ、安心感があります。

おすすめなのがデジタルドラゴンという中古PC店です。とにかく種類が豊富。パソコン販売大手のパソコン工房が運営しています。

自作でパソコンをつくる際、必要なパーツはどこで買うのがいいの?

自作でパソコンを作りたい人もいると思います。思い入れのある一台を作ることができるので、愛着も湧くことでしょう。

そんな時にもこれまで紹介したBTOメーカーでパーツを買うと、費用を最も安く抑えることができます。

おすすめは、先ほども紹介した「ツクモ」。セールや割引ポイントもつくので、一度ご覧になってください。

CADパソコンの耐用年数ってどれくらい?

CADで使うパソコンは、通常のパソコンと同様に、国税庁の耐用年数表を参考にします。

「減価償却資産の耐用年数等に関する省令の別表 」の「別表第一 機械及び装置以外の有形減価償却資産の耐用年数表」に記載の年数を基準とします。

この表を読みとると、通常のパソコンは4年。サーバーに使われるパソコンは5年とされています。

よって、4〜5年で償却するのが原則だということを理解しましょう。

まとめ

これまで紹介してきた製品は、メーカーの中でも安いものから選択しています。性能の良し悪しに繋がらない、デザインが良いからという理由で選んでいるわけではありません。

ぜひ選ばれる際はコストパフォーマンスの良い製品を選んで下さい。